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Intel 850はインテル社のPentium 4プラットフォーム向けチップセットおよびファミリズ名である。最初のPentium 4用チップセットであり、最後のRDRAM対応チップセットとなった。 なおPentium M、Celeron Mと同時にリリースされたIntel 855チップセット、およびその下位のIntel 852チップセットは全く別系統の製品であり、本稿では取り上げない。 == 概要 == Intel 850(i850)は2001年9月にインテルが発表したNetBurstマイクロアーキテクチャプラットフォーム向けチップセットの名称およびファミリズ名である。開発コードネームはTehama(テハマ)。 Intel 810以来のハブ・アーキテクチャで構成されており、ノースブリッジに相当するMemory Controller Hub (MCH)とサウスブリッジに相当するICH (I/O Contoroller Hub) が組み合わされる。これらは帯域幅266MB/sのハブ・リンク (Hub Link)により接続される。 Intel 850の最大の特徴はデュアルチャンネルのRDRAMに対応する点である。Intel 850はPC600またはPC800の16bit RIMMに対応し、PC800 RIMM (Rambus Inline Memory Module) の使用時にはメモリ帯域は3.2GB/sに達した。これは前世代で主流であったPC133 SDRAMのメモリ帯域1.06GB/sの3倍であり、Pentium 4で採用されたQDR 400MHzのFSBの帯域3.2GB/sにマッチングしている。 ただしFSBが帯域幅4.2GB/sの533MHzに引き上げられたマイナーチェンジ版のIntel 850Eでもメモリの対応は据え置かれたため、FSB 533MHz使用時にはFSBの帯域幅に対してメモリ帯域が不足する仕様となっている。 ICHには実績のあるICH2が採用されるなど、RDRAMに対応している以外は手堅い構成となっており、SMP機能にも対応していない。 Intel 850はPentium 4システム用チップセットとしてPentium 4の発表と同時に投入された。 しかしIntel 850はRIMMの割高さを始めとする諸要因に阻まれ、インテルが思うようには普及が進まなかった。Intel 850の普及が停滞しているうちにAMDのプラットフォームが存在感を強め、その対抗に急遽リリースした下位製品であったはずのIntel 845はIntel 850以上に人気を集めた。2002年5月にはFSB 533MHzに対応したIntel 850Eが発表されたものの、インテルはIntel 850およびRDRAMの普及を断念し、Pentium 4用チップセットの主力をIntel 845ファミリに切り替えた。 2003年5月、後継製品となるIntel E7205およびIntel E7505の発表により、Intel 850ファミリは役目を終えた。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「Intel 850」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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